行政書士が教える相続と遺言|遺言書に記載されていない財産の扱いと対処法
「遺言書を作成しておけば、すべての財産について相続先が決まる」と考えている方もいるでしょう。しかし、実際には遺言書に記載されていない財産が後から見つかるケースがあります。
そのような場合、「この財産は誰が相続するの?」「遺言書どおりに手続きできるの?」と疑問や不安を抱く方も多くいらっしゃいます。こうした財産の取り扱いは、遺言書の内容によって対応が異なるため、正しい知識を知っておくことが大切です。
この記事では、遺言書に記載されていない財産はどのように相続されるのか、考えられるケースや注意点、トラブルを防ぐための対策について、行政書士の視点からわかりやすく解説します。妹背牛や北空知エリアで相続や遺言書についてお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。
遺言書に記載されていない財産とは?
遺言書を作成していても、すべての財産が漏れなく記載されているとは限りません。
最も考えられるのは、遺言書を作成した後に財産の内容が変わるケースです。新たに預貯金口座を開設したり、不動産や有価証券を取得したりすると、その財産は遺言書に反映されません。
また、財産が多岐にわたる場合は、本人がすべてを把握しきれず、一部の財産を書き忘れてしまうこともあります。長年利用していない銀行口座や、少額の金融資産などは見落としやすい代表例です。
さらに、自筆証書遺言をご自身で作成した場合は、専門家による確認を受けていないため、記載漏れや内容の不備が生じる可能性もあります。
遺言書に記載漏れが起こりやすい財産には、次のようなものがあります。
- 預貯金:複数の金融機関に口座を持っている場合や、以前利用していた口座を忘れてしまっている場合
- 株式・投資信託:証券会社ごとに資産を管理している場合や、投資商品を新たに購入した場合
- デジタル資産:ネット銀行の口座や暗号資産、インターネット証券の資産を把握しきれていない場合
- 後から取得した財産:遺言書を作成した後に購入した不動産や車、相続や贈与によって取得した場合
このような財産が見つかった場合でも、慌てる必要はありません。遺言書の内容を確認し、包括条項があるかどうかによって手続きの進め方が変わります。
遺言書に記載のない財産は誰が相続する?
遺言書に記載されていない財産が見つかった場合、「誰が相続するのだろう」と疑問に思う方もいるでしょう。実際の取り扱いは、遺言書の内容によって異なります。
特に重要なのが、「包括条項」が記載されているかどうかです。包括条項の有無によって、手続きの方法や必要な対応が変わるため、遺言書を確認することが第一歩となります。
遺言書に包括条項がある場合
包括条項とは、「この遺言書に記載していない財産についても、○○に相続させる」といった内容を定める条項です。
例えば、「その他一切の財産を長男に相続させる」と記載されていれば、遺言書に個別の記載がない財産であっても、その包括条項に従って長男が相続することができる場合が一般的です。
遺言書作成後に新たな財産を取得した場合や、記載漏れがあった場合でも、包括条項があることで相続人同士の話し合いを避けられるケースがあります。そのため、将来の相続トラブルを防ぐためにも、遺言書には包括条項を盛り込むことが望ましいとされています。
包括条項がない場合は法定相続人による遺産分割協議
遺言書に包括条項がなく、記載されていない財産が見つかった場合は、その財産について遺言の効力が及びません。
この場合は、法定相続人全員で遺産分割協議を行い、誰がどの財産を取得するかを話し合って決めることになります。
遺産分割協議では、相続人全員が参加する必要があります。話し合いがまとまれば、合意内容を「遺産分割協議書」として書面にまとめ、その内容に基づいて預貯金の解約や名義変更などの手続きを進めます。
遺言書に包括条項を設けておくことは、こうした手続きや相続人の負担を軽減し、円滑な相続につながる有効な対策の一つといえるでしょう。
行政書士がすすめる遺言書作成時のポイント
遺言書は一度作成すれば終わりではありません。財産の状況や家族構成は時間の経過とともに変化するため、内容を定期的に見直すことが大切です。
また、遺言書の書き方によっては、相続開始後に相続人同士の話し合いが必要になる場合もあります。将来のトラブルを防ぎ、遺言者の意思を確実に実現するためには、いくつかのポイントを押さえて作成することが重要です。
包括条項を入れる重要性
遺言書には、できる限り包括条項を記載することをおすすめします。包括条項とは、「この遺言書に記載していない一切の財産は○○に相続させる」といった内容を定める条項です。
遺言書を作成した後に新しい財産を取得した場合や、財産の記載漏れがあった場合でも、包括条項があることで財産の帰属先が明確になり、遺産分割協議が不要となるケースが多くあります。
包括条項がないと、記載されていない財産については法定相続人全員による遺産分割協議が必要になることがあります。相続人の負担を軽減し、円滑な相続手続きを実現するためにも、包括条項は重要な役割を果たします。
財産目録を定期的に見直す
遺言書を作成するときは、財産目録もあわせて作成し、定期的に見直すことが大切です。
預貯金や不動産だけでなく、株式や投資信託、生命保険、デジタル資産なども整理しておくことで、記載漏れを防ぎやすくなります。
また、新たな財産を取得した場合や財産を処分した場合は、その都度遺言書の内容と財産目録を確認しましょう。定期的に見直す習慣をつけることで、相続開始後の手続きをスムーズに進めることにつながります。
専門家へ相談して遺言内容を確認する
遺言書はご自身で作成することもできますが、法律上のルールを満たしていなかったり、内容が分かりにくかったりすると、思いどおりに相続手続きが進まないことがあります。
行政書士へ相談すれば、財産の整理や遺言書の内容についてアドバイスを受けながら作成を進めることができます。また、記載漏れがないかを確認できる点も大きなメリットです。
まとめ|遺言書の見直しで将来の相続トラブルを防ぐ
遺言書に記載されていない財産が見つかった場合、その取り扱いは遺言書の内容によって異なります。包括条項があれば、その内容に従って相続できる場合がありますが、包括条項がない場合は法定相続人全員による遺産分割協議が必要になることがあります。
また、遺言書を作成した後も、新たな財産を取得したり財産状況が変わったりすることは珍しくありません。そのため、一度作成した遺言書をそのままにせず、定期的に内容や財産目録を見直すことが大切です。
相続トラブルを未然に防ぐためには、記載漏れのない遺言書を作成し、必要に応じて包括条項を盛り込むことも有効な方法です。専門家のサポートを受けながら準備を進めることで、ご自身の意思をより確実に相続へ反映させることができます。
妹背牛や北空知エリアで遺言書の作成や相続手続きについてお悩みの方は、行政書士へ相談することをおすすめします。一人ひとりの状況に合わせた適切なアドバイスを受けることで、将来への安心につながるでしょう。
行政書士あおやま事務所は、
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